ギターのアームの取り付け方・調整方法。

ギターのアームとは?

エレクトリック・ギターのアームとは、ギターのブリッジに取り付けられている金属製の棒のことです。

パッとイメージできるのは、Fender Stratocasterで有名なSynchronized Tremolo Unitでしょうか。

アームの役割は、音程を上下に変化られる機能で、スライドやベンディングと言ったテクニックとは違ったニュアンスの効果が得られます。

具体的には、右手でアームを握って上下させて音を変化させるのですが、このプレイを「アーミング(アーム・アップ、アーム・ダウン)」と呼んでいます。

アームは、様々なメーカーから、様々な機種が製作・発表されており、その扱い方やサウンドの変化も様々です。

もともとアームが付いている、もしくは付けることが想定されているギターであれば問題ありませんが、標準でアームが付けられないギターに、新たにアームを取り付けるには、ボディーに大きな加工が必要になります。

リペアマンの方でも簡単に出来るものではなく、かなりの技術を要します。

また、ギターのボディを加工するということは、そのギターの持つサウンド自体に影響を与えてしまうことになりますので、アーム・ユニットを後から付けるというのは、非常に稀なケースです。

そもそも、工賃とパーツ代だけで新しいギターが買えてしまうくらいの金額になる可能性もあります。

以上を踏まえて、今回はギターのアームの取り付け方・調整方法を紹介してみます。

Bigsby取り付け方法

アーム・ユニットの中で、取り付けが最も用意なのがBigsby True Vibratoでしょう。

歴史は非常に古く、1940年代まで遡ることが出来ます。

また、構造も近年のアーム・ユニットに比べて単純です。その分、音程変化は大きくはありません。

Gibson Les Paul、SG、ES-335、Fender Telecasterなど、割と有名なギターにも取り付けられていますが、最も有名なのはGretschでしょう。

Gretschを愛用するギタリストは多くいますが、Bigsbyのアーミングも含めて有名なのはBrian Setzerですね。

以前までの一般的なBigsbyの取り付け方は、ボディトップに2点、ボディサイドに4点のビス穴を空けなければならず、それなりの覚悟が必要でした。

しかし、「Vibramate」というアッセンブリーを使うことで、ボディに穴を空けずに(!)Bigsby True VibratoをLes Paulにも取り付けすることが可能になりました。

これはかなり画期的です。先ほども書きましたが、穴を空けてしまうと、そのLes Paul本来のサウンド、響きが得られなくなってしまうからです(その音が良いか悪いかは、ギタリストによると思いますが)。

Les PaulにはBigsby B7というモデルが合います。B7に適合するVibramateは、V7というモデルになります。これらの取り付け方を下記に述べます。

チューン・オー・マチックのテイル・ピースを外して、V7のアルミ製のブレートを付属のビスで固定します。

ボディサイド用のパーツは、ストラップピンでしっかりと共締めします。

Bigsby True Vibratoの取り付けが終わったら、弦を張って完了です。

Synchronized Tremolo Unitの調整法

続いて、Bigsby以上に有名な、Fender社が開発したSynchronized Tremolo Unitの調整方法について解説します。

このアームの名手と言えば、必ず最初に名前が挙がるのがJimi Hendrixでしょう。

そしてJeff Beck、Ritchie Blackmoreなど、名だたるギタリストがStratocasterに取り付けられたこのアームで、名演を披露してきました(余談ですが、Eric ClaptonはStratocasterを使っていますが、アーミングは一切行いません)。

もちろん、もはや伝説とも言えるギタリスト達のテクニックもありますが、ステージ上であれだけ激しい操作を行っても、ほとんどチューニングのズレがないというのは、真にFenderの技術力、そしてテクニシャンの調整によるものと思われます。

以下では、Synchronized Tremolo Unitのチューニングの狂いを少なくする調整方法を詳しく解説していきます。

ちなみに「Tremolo」とは、音量を周期的に変化させることで、「Vibrato」は、音程を周期的に変化させることを言いますので、「Synchronized Tremolo Unit」は商品名だと理解してください。

  • 6点式の場合には、ブリッジ・プレートを支えるネジを外側の2本にします。
  • 内側の4本のネジは、少し緩めておきます。
  • 外側の2本のネジは、均等に締めるように、アームを下げた状態でネジの調節をします。
  • スプリング・ハンガーのネジは、左右均等に調節しておきます。(偏っていると、バネの力のかかり方がおかしくなってしまいますので、注意してください。)
  • サドルのネジは、2本のネジで1本の弦を支えていますが、これが傾いているとアームを使った時に弦がズレてしまうので、ボディに対して平行・均等になるように調整します。
  • ロック式ペグでないギターの場合には、弦を多くストリングス・ポストに巻かないようにします。
  • テンション・ガイドとナットには、グリスを塗っておくと良いです。
  • ブリッジ・プレートは、ボディ裏のバネの数やネジの締め具合を調節することで、フローティングさせます。

演奏前にチューニングを行い、その後激しくアーム・アップとダウンを繰り返します。

そうするとかなりチューニングが狂っているはずですので、再度チューニングを行います。

これを何度も繰り返すことで徐々にチューニングが安定してくるはずです。

演奏中にアーム・ダウンを行なってチューニングが狂ってしまった場合には、アーム・アップをすることで緩んだ弦のテンションを元に戻すことで、チューニングをある程度元に戻る場合もあります。

フローティング状態でスプリング・ハンガーのネジを緩めて、チューニングの合った状態で弦の張力とスプリングが釣り合う点を見つけましょう。

また、オクターブの調整も必要になりますが、一度決めてしまえば後は楽なので、何よりも根気よく調整してください。

この調整が上手くいかないと、チューニングが安定しない原因になってしまいます。

アーミング奏法は、エフェクターに頼らずに、自然なヴィブラートからJimi Hendrixのような過激サウンドまで演出可能です。

ギターのアームと一言で言っても、本当に様々なユニットや使い方があります。

まだ誰も発見していないような奏法があるかもしれません。

どちらの演奏を行うにしても、きちんと取り付け・調整を重ねてください。

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